町屋良平『1R1分34秒』(新潮社)レビュー


第160回芥川賞受賞 1R1分34秒

第160回芥川賞受賞 1R1分34秒


 なんかボクシングのお話なのに、売れない演劇青年の独白を読んでるみたいだったよ。でも身体レベルでの逼塞感が、じわじわ伝わってくるし、卑小な自分を中心に世界を回そうとする主人公のあがきが、小説の吸引力になってるのが魅力的だ。