2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

方丈貴恵『時空旅行者の砂時計 』(東京創元社)レビュー

時空旅行者の砂時計作者:方丈 貴恵出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2019/10/11メディア: 単行本 令和元年の鮎哲賞。SF的設定をトリックに直結させて開き直っている印象なのが心地よい。ただやっぱり小説作りは生硬な感じだな。ロマンティックに終わら…

鯨統一郎『テレビドラマよ永遠に 女子大生 桜川東子の推理 』(光文社)レビュー

テレビドラマよ永遠に 女子大生 桜川東子の推理作者:鯨 統一郎出版社/メーカー: 光文社発売日: 2019/10/22メディア: 単行本(ソフトカバー) うーん、シリーズ完結直前作、っていっても、このシリーズにグランドフィナーレを求めているわけではないんだけれ…

深木章子『極上の罠をあなたに』(KADOKAWA)レビュー

極上の罠をあなたに作者:深木 章子出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2019/09/30メディア: 単行本 作者が初めて挑むピカレスクロマンだが、当然一筋縄ではいかない。ウラ社会のカラクリが、便利屋を狂言回しに、輻輳するギミックとして読者に提示されるが、…

米澤穂信『Iの悲劇』(文藝春秋)レビュー

Iの悲劇作者:米澤 穂信出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2019/09/26メディア: 単行本 バーベキューの話が一番面白かった。連作短編としてのオチは、さほどカタルシスを呼ばないのではないか。むしろ、ブラックユーモア調の体裁だったら、もっと目茶苦茶な終…

大野正人『失敗図鑑 すごい人ほどダメだった!』(文響社 )レビュー

失敗図鑑 すごい人ほどダメだった!作者:大野 正人出版社/メーカー: 文響社発売日: 2018/04/27メディア: 単行本(ソフトカバー) 夜明け前が一番昏い状況がずーっと続いているポンニチで、年明けに読んでなぐさめになるかなあ。ひとえにレイアウトのおかげで…