2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧
龍の行方作者: 遠藤武文出版社/メーカー: 祥伝社発売日: 2014/03/11メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る 伝奇ミステリの短編集で、各話ともにギミック的に手が込んでいるけれども、ケーサツ小説的フォーマットに載せているせいで、話運びが単…
五覚堂の殺人 ~Burning Ship~ (講談社ノベルス)作者: 周木律出版社/メーカー: 講談社発売日: 2014/02/06メディア: 新書この商品を含むブログ (7件) を見る 大トリックが炸裂するのは、ユカイユカイ。衒学性と奇想性の齟齬は、小説の味と見るべきか。鮎哲の星…
その峰の彼方作者: 笹本稜平出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2014/01/10メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る 作者の山岳小説系の作品の最新作は、物語を割合ストレートに進めて、精神と肉体のドラマをダイナミックに演出。サスペンスで読者…
優しい死神の飼い方作者: 知念実希人出版社/メーカー: 光文社発売日: 2013/11/16メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (5件) を見る フィジカルな作風から一転、ファンタジーのフォーマットを採用。ゴシック・スリラーの要素とのコントラス…
ゴースト≠ノイズ(リダクション) (ミステリ・フロンティア)作者: 十市社出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2014/01/29メディア: 単行本この商品を含むブログ (13件) を見る 青春ミステリとしては、ナラティブのレベルで十分に訴求するだろう。プロット展開…
ワースト・インプレッション 刑事・理恩と拾得の事件簿作者: 滝田務雄出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2014/01/21メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る ミステリアス8 アクロバット8 サスペンス7 アレゴリカル7 インプレッション…
本日のエピグラフ (…)まっすぐ警察に行かず、私立探偵を雇うことを選択する人間は、表に見えている以上の問題をうちに抱えている。彼らを動かしているいるものは不安、もっといえば恐怖だ。(…)(p.5) 殺意の構図 探偵の依頼人作者: 深木章子出版社/メーカー: …
ウォルターズはやっぱりホンモノ。中編二編の体裁だけれども、人間の分泌する“悪”を抉らせてカタルシスを覚えさせる、この風格は、いささかも縮んでいない。コナリーもやっぱりホンモノ。なんというか、小説の主題性っていうのは人生の問題に決着を付けるこ…
亡霊ふたり (ミステリ・フロンティア)作者: 詠坂雄二出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2013/12/11メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る 作者のサーガ的連作の一作で、それまでのシニカルな世界に、フィジカルなアプローチを取り入れ交錯さ…
本日のエピグラフ 「何か目隠しになるものは」/(…)/「いえ、これで目をつむっていただきましょう」/と言って、遠い棚の達磨に後ろを向かせた。(「満願」pp.310−311) 満願作者: 米澤穂信出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2014/03/20メディア: 単行本この商…
桃ノ木坂互助会 (文芸書)作者: 川瀬七緒出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2014/02/14メディア: 単行本この商品を含むブログ (9件) を見る タイトルでほのぼの人情話を想像すると、見事に裏切られる。いやあ、主要登場人物ほとんどが感情移入できない(笑)。…
小さな異邦人作者: 連城三紀彦出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2014/03/10メディア: 単行本この商品を含むブログ (13件) を見る 誘拐、交換殺人、変身、マニピュレート……ミステリーの概念装置を、まさに縦横無尽に展開させ、こちらの錆付いた意識認識の“外…