2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

八木圭一『一千兆円の身代金』(宝島社)レビュー

一千兆円の身代金作者: 八木圭一出版社/メーカー: 宝島社発売日: 2014/01/10メディア: 単行本この商品を含むブログ (9件) を見る 今年度このミス大賞受賞のもう一作も、展開が派手なほう。ただ、作者の主題意識が、この物語のプロットを必要としていたかどう…

梶永正史『警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官』(宝島社)レビュー

警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官作者: 梶永正史出版社/メーカー: 宝島社発売日: 2014/01/10メディア: 単行本この商品を含むブログ (8件) を見る 今年度のこのミス大賞は、比較的ストーリーラインのくっきりとしたものが選ばれたようだ。二作のうち、こ…

深緑野分『オーブランの少女』(東京創元社)レビュー

オーブランの少女 (ミステリ・フロンティア)作者: 深緑野分出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2013/10/22メディア: 単行本この商品を含むブログ (16件) を見る 新人作家のポテンシャリティを示すニュアンスが強く出ているデビュー短編集。目玉は、掉尾を飾…

倉知淳『シュークリーム・パニック ―Wクリーム― 』(講談社ノベルス)レビュー

シュークリーム・パニック ―Wクリーム― (講談社ノベルス)作者: 倉知淳出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/11/07メディア: 新書この商品を含むブログ (10件) を見る 新書二分冊刊行の短編集のうち、『生チョコレート』の方は評判が今ひとつなようで、作者の…

小島達矢『シュレーダーの階段』(双葉社)レビュー

シュレーダーの階段作者: 小島達矢出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2014/01/21メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る サスペンスフルであるだけに、作者にとっては新境地なのかもしれない。ただ、小説のニュアンスの部分が、従来のB級マンガ・…

2014年2月版

『血探』は、一部でイカモノ扱いされているようだけれども、とんでもないですからね。シリアスなアイデンティティー探求譚。と捉えるかどうかは、読み手次第だろうけれども。『カンパニ』は、なんというか、アメリカくさい小説、というか。ファンタジーが時…

宮部みゆき『ペテロの葬列』(集英社)レビュー

ペテロの葬列作者: 宮部みゆき出版社/メーカー: 集英社発売日: 2013/12/20メディア: 単行本この商品を含むブログ (44件) を見る 作者の時代に対するモラルのありようを探求する姿勢が、ミステリーの構築性と緊密に繋がっており、未だに安心して読める。原罪…

喜多喜久『二重螺旋の誘拐』(宝島社)レビュー

二重螺旋の誘拐 (『このミステリーがすごい!』大賞シリーズ)作者: 喜多喜久出版社/メーカー: 宝島社発売日: 2013/11/11メディア: 単行本この商品を含むブログ (5件) を見る ミステリアス8 アクロバット8 サスペンス8 アレゴリカル7 インプレッション8 …