2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧

小島正樹『浜中刑事の妄想と檄運』(南雲堂)レビュー

浜中刑事の妄想と檄運 (本格ミステリー・ワールド・スペシャル)作者: 小島正樹出版社/メーカー: 南雲堂発売日: 2015/04/11メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る ミステリアス8 アクロバット9 サスペンス8 アレゴリカル7 インプレッション…

沢村浩輔『北半球の南十字星』 (東京創元社)レビュー

北半球の南十字星 (ミステリ・フロンティア)作者: 沢村浩輔出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2015/01/29メディア: 単行本この商品を含むブログを見る ミステリアス8 アクロバット8 サスペンス8 アレゴリカル7 インプレッション8 トータル39 デビュ…

鳥飼否宇『生け贄』 (講談社ノベルス)レビュー

生け贄 (講談社ノベルス)作者: 鳥飼否宇出版社/メーカー: 講談社発売日: 2015/03/05メディア: 新書この商品を含むブログ (3件) を見る ミステリアス8 アクロバット8 サスペンス8 アレゴリカル7 インプレッション8 トータル39 動物生態学を伝奇ミステ…

門井慶喜『東京帝大叡古教授』(小学館)レビュー

東京帝大叡古教授作者: 門井慶喜出版社/メーカー: 小学館発売日: 2015/03/13メディア: 単行本この商品を含むブログ (10件) を見る 歴史ミステリだが、タイトルのあそびがあるだけに、衒学的趣向への関心が勝ってしまう。ただ、作者のスタンスは、こちらが思…

門前典之『首なし男と踊る生首』(原書房)レビュー

本日のエピグラフ 死刑が絞首刑と変わったにもかかわらず、斬首を続け、しかも日本刀でなく、本来きこりが使う斧というものを用いて首を切り落とすとは、犯罪者とはいえ礼に失するというものだった。(p.31) 首なし男と踊る生首 (ミステリー・リーグ)作者: 門…

西澤保彦『さよならは明日の約束』(光文社)レビュー

さよならは明日の約束作者: 西澤保彦出版社/メーカー: 光文社発売日: 2015/03/18メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (6件) を見る こういう雰囲気のも書けちゃう。しかも、作者の持ち味である論理のアクロバットの強かさはいささかも失わ…

久住四季『星読島に星は流れた』(東京創元社)レビュー

本日のエピグラフ 「それぞれが唯一無二。そして、この島を訪れて多くの情報をもたらしてくれる。わたしにとっては、皆さんこそが、“隕石”そのものなんです」(p.105) 星読島に星は流れた (ミステリ・フロンティア)作者: 久住四季出版社/メーカー: 東京創元…

知念実希人『仮面病棟』 (実業之日本社文庫)レビュー

仮面病棟 (実業之日本社文庫)作者: 知念実希人出版社/メーカー: 実業之日本社発売日: 2014/12/05メディア: 文庫この商品を含むブログ (106件) を見る まさかこの作者が文庫レーベルでどんどん作品を出すひとになるとは思わんかったですよ。レビューには上げ…

2015年5月版

『解剖迷宮』みたいな話には、基本的に弱いですよ。アメリカの埋もれた記憶をめぐる、尊厳回復のドラマは、ポンニチの中心で正義を叫ぶよりも、数段の迫真性がありますわな。『キラー』は青春小説とサスペンスがストレートに縒り合わさって、爽快な気分。い…