深水黎一郎 『詩人の恋』(KADOKAWA)レビュー


詩人の恋

詩人の恋


 面白かったけれども、この名曲の絵解きにこういう物語構成は必要だったかは、ちょっと。絵解きの内容をもっと体現するような物語があっても、というか。作者にはある程度のシニカルな趣を期待したくなることは、作者自身もわかっているのだろうが、それが、小説全体を抑制的にしてる気がする。