探偵小説研究会=編著『2008本格ミステリ・ベスト10』(原書房) 『このミステリーがすごい! 2008年版』(宝島社)

2008本格ミステリ・ベスト10

2008本格ミステリ・ベスト10

このミステリーがすごい! 2008年版

このミステリーがすごい! 2008年版



 
『本ミス』のほうは、『赤朽葉』は評点付けなかったので、それ以外の評点平均を出すと、43.4、昨年より高かったので、満足満足。いやしかし、ネット投票のほうは、あえて本命外した5作をチョイスしたのに、すべてベスト20入り、しかも4作がベスト10にしっかり入ってた(笑)。一点だけ。『人柱はミイラと出会う』が、座談会で「異世界設定のゆるさ」として難じられているけれども、「異世界」は「異世界」でも、こっちの「世界」との差異は、主に“制度”に由来するものでしょう。“制度”が「世界」のすみずみまで貫徹されるわけはないんですから。…………『このミス』国内編ベスト20のうち、読了は16作。警察小説ルネッサンスの今年だけれども、アノ作品よりも『越境捜査』入ってほしかったなあ。残念です*1
*2

*1:中辻理夫さんのベスト回答の、なんとセンスのよいこと。にしても、『このミス』のほうの座談会、いろんなイミで注目ですな。

*2:12/13追記。週刊文春のほうも発表。今年度は『女王国の城』『警官の血』『赤朽葉家の伝説』の三冊で決まり、ということですな。