矢作俊彦『エンジン/ENGINE』(新潮社)レビュー

エンジン/ENGINE

エンジン/ENGINE



 意味深長な献辞で始まる、十八番のハードアクション。劇画調の場面展開にスノビッシュな会話。意識的に紙上映画を目指して、“小説”になっちゃうんだから、たまんないよねえ。名作『マイク・ハマーへ伝言』の世界観が、カー雑誌連載の小説として、蘇生する。