麻見和史『石の繭 警視庁捜査一課十一係』(講談社ノベルズ)レビュー

石の繭 警視庁捜査一課十一係 (講談社ノベルス)

石の繭 警視庁捜査一課十一係 (講談社ノベルス)



 タイトルがガチの警察小説を匂わせているが、内容はむしろ従来型の警察小説とは一線を画す。いくらかは本格ミステリ志向だから、といったこともあるけれども、なによりも人物造型にふくらみをもたせているのが、警察小説にありがちな生硬さを払拭している。期待できるシリーズだと思う。