2012年9月版

 『ダークサイド』は、サイコスリラーだけれども、話の膨らませ方が上手い。日本人作家だと、まだこういかないんだよね。デュレンマットのは、初訳のよりも、改訳作品のほうがとっつきがいい。政治的なるものをめぐる寓話。政治、といえば『鷲たちの盟約』で、アメリカのエスタブリッシュメント層における「ポピュリスト」ヒューイ・ロング恐怖症を理解しなければ、十全に愉しめないだろう。
 
★★★★★…………面白い!
★★★★…………読み応えあり。
★★★…………一応、満足。


ダークサイド (小学館文庫)

ダークサイド (小学館文庫)

★★★★★


失脚/巫女の死 デュレンマット傑作選 (光文社古典新訳文庫)

失脚/巫女の死 デュレンマット傑作選 (光文社古典新訳文庫)

★★★★


鷲たちの盟約〈上〉 (新潮文庫)

鷲たちの盟約〈上〉 (新潮文庫)

鷲たちの盟約〈下〉 (新潮文庫)

鷲たちの盟約〈下〉 (新潮文庫)

★★★★