大門剛明『海のイカロス』(光文社)レビュー

海のイカロス

海のイカロス



 次世代エネルギーを題材にした倒叙型本格。プリミティブなドラマ性が、幾重にも仕組まれた完全犯罪のトラップによる技巧性と対をなす感じで、面白い。舞台設定そのものにカタルシスを用意しているのは、心憎い。