本日のエピグラフ
「今回の一連の事件では、基地の内と外を隔てる観念の壁が、内外の正義をも分かちました。それは真実から遠ざかる術であって、真実に寄りそう方法ではありません。(…)」(p.243)
- 作者: 月原渉
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2013/04
- メディア: 単行本
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ミステリアス | 9 |
アクロバット | 9 |
サスペンス | 9 |
アレゴリカル | 9 |
インプレッション | 9 |
トータル | 45 |
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三作目で大化けした感。決して扱っている題材に引きずられているのではないことは、持ち前のリリシズムが失われていないことでもわかるけれども、それより探偵小説的構築性の意思が、鋭利な拮抗性となっている。ギミックが綱渡り的な印象があるのは、寛恕できる。作風をどんどん拡げていってほしい。