2013年7月版



 キングの二分冊中編集は、『ドライバー』のほうが個人的にはいい。情念と衝動を走らせることの生々しい肯定と、過酷な喪の仕事をきっちりと描いた職人芸。『ピーナッツ』は、すぐそばにいる“他者”をめぐる愛憎と妄執の心理スリラー。小説の(脱)構築性とディテールの面白さで、まずは飽かせない。『バール』は、完璧に寓話集だけれども、エピグラフのイヤミさ加減をあじわいたいもの。


★★★★★…………面白い!
★★★★…………読み応えあり。
★★★…………一応、満足。


ビッグ・ドライバー (文春文庫)

ビッグ・ドライバー (文春文庫)

★★★★


ミスター・ピーナッツ

ミスター・ピーナッツ

★★★★


海底バール

海底バール

★★★★