2018-07-26 芦沢央『火のないところに煙は』(新潮社)レビュー 作者名ア行 火のないところに煙は作者: 芦沢央出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2018/06/22メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る 怪談噺をミステリ的額縁で飾る構成は、三津田信三の作風を想起させるが、心理サスペンスの味わいを全話抜かりなく施しているので、二番煎じ感はない。因果にからめとられた妄想が、底なしに延伸していく感触は読み手にも十分伝わるが、反面、構築性のアプローチがやや前面に出すぎかな、とも。