エデンの命題 The Proposition of Eden (カッパノベルス)
- 作者: 島田荘司
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2005/11/22
- メディア: 新書
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ミステリアス | 8 |
アクロバット | 8 |
サスペンス | 8 |
アレゴリカル | 8 |
インプレッション | 7 |
トータル | 39 |
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作者の先行作とのプロットの類似を指摘されるけれども、それはアイデンティティにおける“ルーツ”探しというテーマを同じくしているためだろう。私はむしろ、西澤保彦『神のロジック 人間のマジック』を強く想起したのだが。これは、同時収録された、「21世紀本格」の要求されるハードルの意味合いで書かれた「へルター・スケルター」を読むことで、より一層近しく感ぜられる。やはり、島田の関心は、最先端科学よりかは、むしろ、宗教と暴力の現代的生成=聖性の追求にあるのではないか。『21世紀本格宣言』のなかに、どうしてもアイロニカルな響きを聞いてしまうのだが。