西澤保彦『春の魔法のおすそわけ』(中央公論新社)レビュー

春の魔法のおすそわけ

春の魔法のおすそわけ


 
ミステリアス7 
クロバット7 
サスペンス6 
アレゴリカル7 
インプレッション8 
トータル35  


 “運命”とか“偶然”とかっていうのは、極めて主観的なものであるわけです。で、“内面”を仮構する近代小説は、人様の“運命”なり“偶然”を追体験させてくれるわけですが――はてさて、そこで探偵小説は、これに対していかなるアプローチをとるのか、といったお話。この作者らしいライト・ミステリです。