もーいくつ寝なくてもーお正月ぅー…………



 2007年も時の虚しく過ぎゆくままに、んでも、高みの見物を決め込むならば、結構面白い政治ショーを見させてもろた。大連立騒動にしても、小沢自身はほぼ無傷、田原総一朗が恒例のタクシードライバー・インタビューで、小沢への批判があまり無かったのに肩透かしをくらい、オノレの不明を恥じていたのには、ちょっと苦笑。だってねえ、『日本改造計画』を20、30歳代で読んだ世代は、いま、40、50歳代ですよ。この世代が社会中核層を占めているのは間違いないわけで、今のところは。まあ、いずれにせよ、ナベツネ氏が今回のことで、勢いを弱くしたのは間違いないわけで、これも一連のネオコン失脚劇に連なるものと位置づけることも可能だけれども。…………小沢がいまもなお、「連立」に固執しているのは、民主党が選挙に勝てないから。ただ、「大」ではなく「中」でしょうね。選挙区制のことでなく「連立」のことですよ。つまり、自民党の(再)分裂、だよな。民主は200はいくと思う。自民は200は割らないと思う。公明は30。現与党が過半数を割れば、当然政権交代。その余波で、利権政党は空中分解を起こす。絶対安定多数の269ラインに達すれば、参院民主は死に体状態になるけれども、これを下回っても、与党はぐらぐら、かな。ただ、現実には、自民のセンセイたちは、ポスト自民に向けて動きまわっているし、学会のほうもマジギレ寸前みたいだし。だけれども、2008年の経済状況如何によっては、というより、不況にまた突入したら、バラマキの正当性が確保されるから、現与党に有利なるんだよね。経済が悪くなればなるほど、政権交代から遠のくというかくもフシギな国。にしても、選挙の争点に、年金問題とならんで、行財政改革が浮上してくるのは、間違いない。それと、以前も書いたように、これから内需拡大路線がとられるとしたら、バラマキよりは、国民一億総サラ金漬け(カードがなければ、買い物できない状態)に、政策的に誘導されると思う。ここらへんに防衛線を張らないと。双子の赤字まっしぐら。
 …………で、すっかりリベラルの牙城となった感のある『SIGHT』。まったくもって、クールな政治言論というのは、よいものです。枝野幸男が政界再編に慎重なのは、まあ分かるよね。あと、「政界再編」の争点に「選択的夫婦別姓の賛否」を挙げるのは、この人らしいと。――いや、深いな、という意味で。それと、普段はインタビュアーの御厨貴インタビューイに回っているのは、なんとなく可笑しいといや可笑しい。…………また、「ブック・オブ・ザ・イヤー」とりあげそこなったけれども、まあいいや。

SIGHT (サイト) 2008年 01月号 [雑誌]

SIGHT (サイト) 2008年 01月号 [雑誌]