本日のエピグラフ
二人の名人は、夜明けの芝の浜で、一体、何を見たというのだろうか? (「芝浜謎噺」P198より)
- 作者: 愛川晶,さくらみゆき
- 出版社/メーカー: 原書房
- 発売日: 2008/04/21
- メディア: 単行本
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ミステリアス | 9 |
アクロバット | 10 |
サスペンス | 8 |
アレゴリカル | 10 |
インプレッション | 10 |
トータル | 47 |
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ナラティブ、テクスト、そしてパフォーマンス。落語における各々の次元においての“職人”の意識が、この物語空間に、芳醇なカオスを生み出す。即ち是、ミステリー也と。表題作の、「芝浜」の新解釈と縒り合せられる事件が、交錯する瞬間の見事さは特筆もの。これを挟み込む「野ざらし死体遺棄事件」と「試酒試」は、人情噺を、ミステリーの要素が、より陰影深く縁取るのに貢献している。“趣向”的意識、ここに極まれり、である。