小路幸也『東京バンドワゴン スタンド・バイ・ミー』(集英社)レビュー

スタンド・バイ・ミー (3) (東京バンドワゴン)

スタンド・バイ・ミー (3) (東京バンドワゴン)



 卓袱台ドラマの定型をなぞって、退屈させることがないのは確か。語り口の勝利だけれども、この物語を享受する歓びが、“小説”を読むときのそれから、だんだん微妙にズレているような。若干の戦略の練り直しを期待。