2008-10-23 北森鴻『虚栄の肖像』(文藝春秋)レビュー 作者名カ行 虚栄の肖像作者: 北森鴻出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2008/09メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (7件) を見る 『深淵のガランス』に続くシリーズ第二弾だけれども、ますますハードボイルドに傾斜している。が、ミステリとしての結構にも抜かりはなく、「秘画師遺聞」では真相が開示されたところで、思わず鳥肌が立った。ミステリーとしてのカタルシスが“小説”としてのそれをも呼び込む、名品。情愛を扱う手つきに、泡坂妻夫と通ずるものを見る。