2009-01-09 奥田英朗『オリンピックの身代金』(角川書店) レビュー 作者名ア行 オリンピックの身代金作者: 奥田英朗出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング発売日: 2008/11/28メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 40回この商品を含むブログ (101件) を見る 1960年代半ば、「理想の時代」の末期の熱狂の世相を詳らかにしながら、高度成長時代の稗史をある種のパトスのうちに描こうとするのが、作者のねらいだろう。ある時代精神が、来るべき時代の無意識によって、薄情に葬り去られるが、やや図式的なきらいがあるのは否めないか。