太田忠司『まいなす』(理論社)レビュー

まいなす (ミステリーYA!)

　このレーベルで最もカタルシスを覚えるもののひとつとして挙げられるだろう。ヒロインの少女の造形も違和感がないけれども、ある“予言”が、学校周辺をスローパニックに陥れていく過程のサスペンスが特筆もの。著者のもののなかでも、最高のものの一つに挙げられるだろう。