真藤順丈『畦と銃』(講談社)レビュー

畦と銃

畦と銃



 農業を暴力的世界へ解体・構築すると、こんな感じに。バナキュラーな語り口の採用が、この活劇小説を過剰にパロディ性を被ることから守り、バイタルな世界性の悲喜交々を騒々しく描ききった快作。