東野圭吾『マスカレード・ホテル』(集英社)レビュー

マスカレード・ホテル

マスカレード・ホテル



 職人作家の面目躍如。話の間の持たせ方なんて、連ドラを見てるようですよ。「ホテル」というんだからといって、従来型の物語を想像していると、ミッシングリンク・テーマで意表をつかれる。ただこの料理の仕方も、一筋縄でいかない。作者の近年のもののなかでは、ベストな出来。