2012-01-28 松尾由美『煙とサクランボ』(光文社)レビュー 作者名マ行 煙とサクランボ作者: 松尾由美出版社/メーカー: 光文社発売日: 2011/11/18メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 56回この商品を含むブログを見る 設定がこの作者らしい、と思って読み進めていると、クライマックスで、そういうことだったのか、と。幽霊探偵の身辺も描かれるので、作中の論理的詮索と合わせて、小説作りの濃やかさが印象に残るが、それは一面では読み手を煙に巻いているのだった。心に沁みるラストシーンまで味読できる上質なミステリー。