小島正樹『綺譚の島』(原書房)レビュー

本日のエピグラフ

　「だから言ったでしょう、これは事件だって。名探偵の言葉は、もっと信じないとね」(p.147)

綺譚の島 (ミステリー・リーグ)

ミステリアス	１０
アクロバット	１０
サスペンス	８
アレゴリカル	７
インプレッション	８
トータル	４３

　むはっ。快調だなあ。なんか思い切った設定なんで、探偵小説パロディというより、ほとんど異世界本格に近いノリで愉しんでしまったのですが、奇想系本格に８０年代伝奇ファンタジー的リアリズムを薄く盛った感じ。なぜか、あの頃の志茂田景樹せんせいの作風を思い出し。