佐々木譲『回廊封鎖』(集英社)レビュー

回廊封鎖

回廊封鎖



 復讐小説として、実行者たちを社会的敗者に設定して、香港から勝者としての資本家がやってくる。物語的訴求性を持たせるオーソドックスな図式を、さらに現在の文化資本の象徴への反攻として二重化させる。