高田崇史『毒草師 パンドラの鳥籠』(朝日新聞出版)レビュー

毒草師 パンドラの鳥籠

毒草師 パンドラの鳥籠



 このシリーズ四年半以上ぶりの第三弾。浦島伝説が、いつの間にかあの伝承やらこの歴史的事件やらと結びつき――あれよあれよという間に、日本の裏面史のパンドラの箱の底の底が晒されることになる。面白いんだけれども、全ての物語があの構図に収まるというパースペクティブは、まさしく鳥籠の如きもので、皮肉なのかなあ。