私詳説

 
 ほんとに最後の私小説作家だったなあ。放蕩にして求道。放埓でも極道でもないけれども。パラノイアが幸福なかたちをとるには、ファロセントリックな無様さが必要なのかとおもったけれども、さ。いずれにせよ、藤澤清造という作家を生き返らせてくれて、ありがとう。