道尾秀介『シャドウ』(東京創元社)レビュー

本日のエピグラフ

 「(前略)『愛する』の反意語は、何だか知っているか?」/(中略)/「無関心、だ」(P87より)

シャドウ (ミステリ・フロンティア)

シャドウ (ミステリ・フロンティア)


 
ミステリアス8 
クロバット9 
サスペンス8 
アレゴリカル8 
インプレッション8 
トータル41  

 
 これで2006ミステリ年度に三作、長編を刊行したことになる。文句なしのルーキーだろう。通俗的ロイディズムの思わせぶりを撒き散らしながら、カタストロフィへ。読後、前半を読み返すと、余にもあからさまな伏線が転がっていて、再度びっくり。要は、書きっぷりに風格が出てきたということで。にしても、P258〜259の空白は落丁じゃないって断り書きいれなくて大丈夫?