大崎梢『晩夏に捧ぐ』(東京創元社)レビュー


 
ミステリアス8 
クロバット7 
サスペンス7 
アレゴリカル7 
インプレッション7 
トータル36  


 シリーズ第二作は、スリーピングマーダーテーマ。カントリーハウスならぬカントリー本屋さんで起こる幽霊騒動。――という本筋よりも、地方の書店事情の言及が、こちらのココロを切なくさせる。…………商品棚における「死に筋」本の扱いをめぐるくだりがあるのだけれども、うーん、マイナーな本はほとんどアマゾン頼みだし、新刊漁るときは大書店に交通費払っても行くからなあ…………雑誌の売上はコンビニが書店を上回っているし(某週刊誌で、某鉄道会社の某労働組合における某過激派集団のネタを集中して扱っているのは、711をはじめとするそれらが、お得意様筆頭になったからです、気を救よりも)。ていうか、うちの近くにあった本屋さんはコンビニなっちゃったもの。…………これからカントリー本屋さんは、既にやられているように、ネットを通じて他の店と提携してやっていくというかたちに落ち着かざるを得ないのかな。うーん…………