- 作者: 保科昌彦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/04/01
- メディア: 単行本
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心理サスペンスとして出色の出来映え。極限状況の演出が巧妙で、これは“恐怖”に臨場感がある。“生還者”につきまとう“罪悪感”を下敷きにして、そこにさらに“原罪”というテーマを重ねる作者の周到な意識によって、最後まで緊張感が持続する。なるほど、“罪”を引き受けそこなった者を“神”と呼び留めるのは、痛烈な皮肉だ。
心理サスペンスとして出色の出来映え。極限状況の演出が巧妙で、これは“恐怖”に臨場感がある。“生還者”につきまとう“罪悪感”を下敷きにして、そこにさらに“原罪”というテーマを重ねる作者の周到な意識によって、最後まで緊張感が持続する。なるほど、“罪”を引き受けそこなった者を“神”と呼び留めるのは、痛烈な皮肉だ。