伊藤計劃 『虐殺器官』(早川書房)レビュー

虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)



 
 “戦争器械”でなくて、「虐殺器官」なのね。対テロ体制下で、殺戮地帯と化す非先進国という極めてアクチュアルなテーマに、真正面から対峙した。<権力>とヒューマニズムをめぐる寓話として見ても、陰影深い。