宮崎誉子『三日月』(講談社)レビュー

三日月

三日月



 
労働、是教養也。OJT体制が完全に崩壊した時代で、若年層がいかに試行錯誤していくか、このテーマに“ポップ”な文体が妙に似合うのは、旧教養小説とナラティブのレベルで切断線をひくという意思が、時代の与える負荷に呼応しているからだろう