- 作者: 北森鴻
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/11/29
- メディア: 単行本
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作者の香菜里屋ものも、一区切り。終わり、ということではないように思うけれども。ただ、作者にとっても、次のステージへ進むため、これまでの物語世界を仕切りなおす意図があったのかどうか。いずれにせよ、収録されているのは小品ながらもどれも巧緻で、とりわけ、大団円の表題作でも、なかなか苦い展開が企まれている(題名の言葉を発した人物の真意)あたり、凡百の人情噺と一線を引きたい作者の意思が垣間見える、気がする。