円城塔『オブ・ザ・ベースボール』(文藝春秋)レビュー 

オブ・ザ・ベースボール

オブ・ザ・ベースボール



 与えられたフィールドの内部で、“私”が振舞わざるを得ないとき、“私”が表象するのは、フィールドそのものか、その内部の出来事なのか。そのとき“私”は、実は己の空虚な内部を充たされているのかもしれない。