辻村深月『名前探しの放課後 上・下』(講談社)レビュー

名前探しの放課後(上)

名前探しの放課後(上)

名前探しの放課後(下)

名前探しの放課後(下)



 ロールプレイとしてのリプレイというコンセプト。いまどき真っ当な成長小説を書ける人として貴重な存在だけれども、そんな作者が都市論的なテーマも視野に入れ始めたのでも注目されるべき。ジャスコ的なるものからの逸脱が、本作のサブ・テーマだろう。