本日のエピグラフ
「一般的な市民にとって役人の杓子定規ぶりは、彼らの常識に馴染むものではありませんからね」(「体験の後」P59より)
- 作者: 西澤保彦
- 出版社/メーカー: 実業之日本社
- 発売日: 2008/04/18
- メディア: 単行本
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ミステリアス | 9 |
アクロバット | 9 |
サスペンス | 8 |
アレゴリカル | 8 |
インプレッション | 10 |
トータル | 44 |
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このひとならではの論理のアクロバットは、相変わらず健在。のみならず、普通の安楽椅子探偵の展開から脱して、“奇妙な味”の閾に接している「青い空が落ちる」と、プロットもまたアクロバティックな「人生、いろいろ」に作者の膂力を見る。ほかのものも、論理に収納されぬ物語的余剰=余情に、作者は小説の最終的な収斂点を見出しているようだ。でも、その手でない「流血ロミオ」がオレ好み。