本日のエピグラフ
ひょっとしたら、と思う。磯風ははじめからすべてを了解していて、あえて知らないふりをしていたのではないか。(「賢者の贈り物」P136より)
- 作者: 石持浅海
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2008/03/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ミステリアス | 8 |
アクロバット | 8 |
サスペンス | 8 |
アレゴリカル | 8 |
インプレッション | 9 |
トータル | 41 |
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おっと斎藤肇の某怪作みたいな仕掛けがあるのかなー、と思いきやスルー――なんてこといったら、そりゃ言いがかりでしょ、と突っ込まれますよね。十のメルヘン(例外あり)をモチーフに、ミステリアスな物語を紡ぐが、作者らしい論理のアクロバットを全面に押し出したというより、それをベースにさらに新たな小説的感興を演出せんとしているようで、それは成功しているといっていいだろう。ラブストーリーへの試みとしては、「可食性手紙」が一番優れていると思う。磯風さんの存在が不気味なのは、「玉手箱」より「最も大きな掌」。