諏訪哲史『りすん』(講談社)レビュー

りすん

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 小説家の本懐というのは、嘘くさくない嘘をつき通すことなのか、それとも嘘というマコトを彫琢することなのか。作為こそ無為で、無為こそ作為。パフォーマンスのウロボロスの状況で、小説は消失してしまうのでしょうか。