大倉崇裕『小鳥を愛した容疑者』(講談社)レビュー

小鳥を愛した容疑者

小鳥を愛した容疑者



 探偵役のすっとぼけたキャラがイノチ。リハビリ警部の造型がデフォルメされていないものであるのが、ペットマニアの行動に振り回される滑稽さを演出しているけれども、小説の上手さが際立つところ。全体としては、動物ミステリとして過不足ないといった印象で、もうちとオフビートな攻め方をしても、と。