樋口有介『窓の外は向日葵の畑』(文藝春秋)レビュー

窓の外は向日葵の畑

窓の外は向日葵の畑



 物語の設定が設定なので、どういう展開になるのかと思っていましたが、普通でした。ということは、いつもの作者の期待値を満足させてくれるものではあります。プロットも二つの語り口を採用しているのにあわせて重層的で、読み応えはあるのですが、読んで損はないのですが、読んで愉しいのですが、フツーなのです。