本日のエピグラフ
「(…)その美味い温州蜜柑の実が、自分の幹や根は温州蜜柑じゃないなんて悩んでいたら、笑い飛ばしてやりたくなるとは思わんか?」(「―冬― 橘の寺」p.281)
- 作者: 道尾秀介
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2011/02/19
- メディア: 単行本
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ミステリアス | 8 |
アクロバット | 8 |
サスペンス | 8 |
アレゴリカル | 8 |
インプレッション | 9 |
トータル | 41 |
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満足。ていうか、直木賞受賞第一作が、この作品集でよかった、と本格ミステリファンのワタクシめは思う、というと多くのひとに訴求しないかもしれないけれども、作者の美質がめいいっぱいつまった小説であることは確か。文芸路線とミステリというかエンタメ路線の往還の匙加減に、しばらく気を使うだろうけれども、このアベレージを維持してほしいと思うけれども。