本日のエピグラフ
「(…)それはともかく、タヌキの生態というのも謎に包まれている。これほど人間の生活圏に近いところで生きているのに、その暮らしぶりはほとんど判っていない。(…)」(p.263)
- 作者: 安萬純一
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2011/07/27
- メディア: 単行本
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (5件) を見る
ミステリアス | 10 |
アクロバット | 9 |
サスペンス | 9 |
アレゴリカル | 8 |
インプレッション | 8 |
トータル | 44 |
---|
鮎川賞受賞後第一作は力作で、連続大量殺人というコンセプトで、論理のアクロバットを堪能させてくれるけれども、着地がスマートだったかどうか。この物語の設定だと、真犯人の肖像をもっと描き出さないと、説得力が減じると思う。犯人のモノローグの断章を、効果的にもっと配置してほしかった。