深水黎一郎『人間の尊厳と八〇〇メートル』(東京創元社)レビュー

人間の尊厳と八〇〇メートル

人間の尊厳と八〇〇メートル



推協賞受賞作の名品である表題作のほか、ミステリアスなものに対する円熟したアプローチを愉しめる小品集。なんというか、小説家というのでなく、文学者が物するミステリーとしては、こうであってほしい、というのを体現しているものだと思う。