放射性物質から身を守る食事法---いたずらに恐れず、安心して生活するための知恵
- 作者: 富永國比古
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2011/06/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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放射線は、細胞内の水と反応して、ヒドロキシラジカルという活性酸素を発生します。/このヒドロキシラジカルは、反応性に富むフリーラジカルであるため、遺伝子(DNA)と反応して遺伝子変異を引き起こし、この遺伝子変異によって、正常細胞ががん化するのです。(p.37)
(…)「穀菜果食」を実践している患者さんは、放射線療法や抗がん剤治療の副作用がすくないことが、経験的に確認できています。/(…)/抗酸化作用がある物質には、ビタミンA、C、Eなどのビタミン類や、亜鉛、クロムなどのミネラル類、植物の色素であるポリフェノール類などがあります。(p.101)
体内では、ナトリウムイオンは細胞外液(体液・血液)に多く、細胞内液にすくなく、逆に、カリウムイオンは細胞外液にすくなく、細胞内液に多く存在します。(…)/塩分のとりすぎなどで、このバランスが崩れ、細胞内にナトリウムが多くなると、細胞ががん化します。/逆に、ナトリウムがすくなく、カリウムが多い食事をとると、このバランスは正常化し、がんも消えてゆきます。(pp.130‐131)
長崎原爆被害直後から、独自の栄養療法を実践、指導して、いわゆる原爆症を防止した秋月辰一郎医師の示唆的なエピソードを前半に挟んで、後半は、放射線障害を防ぐために有益な食事法と栄養素の一覧が示される。
やっぱりビタミンCは、グラム単位で(=千ミリグラム単位で)積極的に摂取しないとあかんようですね。あとは、やっぱりカリウム。セシウムからの防御のほか、過剰なナトリウムの排泄にも役立つ。手ごろに摂取するには、野菜ジュースやバナナあたりがいいんでしょうね。(……にしても、放射性カリウム40の放射能が、ブドウ糖からエネルギーを取り出すのに寄与しているとは。)