湊かなえ『白ゆき姫殺人事件』(集英社)レビュー

白ゆき姫殺人事件

白ゆき姫殺人事件



 インタビューと雑誌記事、ウェブテクストを重ねて、“物語”が生成し消滅するまでを描く。事件のディテールに、作者らしい毒が仕込まれていて、何だか安心。メディアを取り込むことの政治的有意性をきっちりと刻印して抜かりない。