芦辺拓『奇譚を売る店』(光文社)レビュー

奇譚を売る店

奇譚を売る店



 かくも救いがたき因業を、迷うことなく(?)ホラーに仕立てるのは、才覚資質というよりも、度胸と風格ということなのかも。奇譚に捧げられる供物は、諸物語のリアルを、外部に向けてどのように騙り出すのだろうか。