このシリーズは大人も読める。いまのところ、一番面白いのはこの本だな。
生命倫理というより、
身体改造の
倫理学とでもいうべき内容で、美容整形、競技ドーピング、スマートドラッグという自己決定権行使の
アポリアを抱えるトピックを、問題点を整理して、コンパクトにまとめた。個人的には、スマートドラッグにかかわる議論が、一番厄介で難儀なものに感じる。ただ単に能力開発にとどまるものではなく、社会的生産性や社会的地位向上にもハナシは及ぶはずで、そのコストは如何ほどのものかで、ベネフィットは吹っ飛んでしまうだろうけど。