遠藤武文『天命の扉』(角川書店)レビュー

天命の扉

天命の扉



 県議会の議場で起きた密室の狙撃事件に、有名寺院の本尊の正体がからみ、意外な方向へ話は転がっていく。題材の料理の仕方に工夫を凝らして、退屈はさせない。作者の一筋縄でいかない作風は、やや鳴りを潜めた感じ。